Shing02の1999年のファーストアルバム、緑黄色人種。
雑誌風のデザインのジャケットに書かれた、「音楽に青春を奪われた若者達」という言葉。
たまに思い出す言葉です。
「音楽に青春を奪われた」とは、どういう意味でしょうか?
辞書に「青春」とはこうあります。
若い時代。人生の春にたとえられる時期。希望をもち、理想にあこがれ、異性を求めはじめる時期。
Oxford Languagesより
若いころ将来も考えず恋愛もせず音楽ばっか聴いてた(やってた)、って意味なようです。
世の中、そんな人いっぱいいますよね。
なんなら何十年間継続中なんですけど…って感じだと思います。(自分)
レコード探しの旅に終わりはありません。
最近読んだ「現代思想入門」に、ラカンという哲学者の、欲求についての理論が書かれていました。
ラカンによると、人の欲求の根本には母性の欠如があるとのことです。
人は赤ちゃんころは母の存在があるおかげで生きることができます。
しかし母の存在は24時間常にあるわけではなく、泣くことで自分のピンチを母にアピールし、母に救われるという流れを繰り返します。
この不快と快の繰り返しから欲求が形成され、乳離れした後もあのときの快を求め、対象を変えて欲求し続けるというのがラカンの理論でした。
レコード探しに終わりがないのは、時間が戻ることはないからということです。
以前も、ヴァイナルジャンキーがレコード屋に通い続ける心理的な理由について書きましたが、その少し手前の部分の人が何かを求めるというところはそんな感じなんだそうです。
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